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けも
ハイレゾリューションオーディオ、略してハイレゾの仕組みやCDとの違い、聴くために気をつけることを解説しています。
「音質は良いらしいけど、仕組みはよくわからない」と言われることの多いハイレゾ。
- ハイレゾってそもそも何?
- 「ハイレゾは意味ない」って本当?
- ハイレゾはCDとどう違うの?
- ハイレゾを楽しむには?
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クーバ
ハイレゾとは?
ハイレゾとは High Resolution Audio の略です。日本語に訳すと高解像度音声。
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オーディオネットワーク事業委員会によるハイレゾの定義は以下の通り。
”CD スペックを超えるディジタルオーディオ“ であることが望ましい。
引用元:24JEITA-CP第OO号「ハイレゾオーディオの呼称について(周知)」
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具体的なスペックとして下記のような例があげられています。
- 44.1kHz/16bit→CD
- 48kHz / 24bit → ハイレゾ
- 96kHz / 16bit → ハイレゾ
- 96kHz / 24bit → ハイレゾ
- 48kHz / 16bit → ハイレゾではない
- 96kHz / 12bit → ハイレゾではない
- 32kHz / 24bit → ハイレゾではない
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ハイレゾ音源の特徴
ハイレゾ音源は CD( 16bit / 44.1kHz )よりハイスペックな音源ということはわかりました。
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- 縦軸:bit
- 横軸: kHz
で表したイメージがこちら。
- bit→量子化ビット数
- kHz→サンプリング周波数
のことを指します。
CDの音声データは1秒あたり44100回標本化し、65536段階で量子化したデータということになります。
それぞれの値が高くなると、以下のような効果が期待できます。
- 16 bit より24 bit のほうが、より微細な音を再現(ダイナミックレンジが広い)
- 44.1 kHz より96 kHz のほうが、より原音を再現(もとの波形に近い)
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ダイナミックレンジが広い
量子化ビット数が高いと、より微細な音の再現が可能です。
アナログ信号をデジタルデータとして記録するとき、無音から一番大きい音までを
- 16bit→65,536段階
- 24bit→16,777,216段階
で記録できます。
ちなみにこれをダイナミックレンジ(最小音と最大音の比率)という単位で表すと以下の通り。
- 16bit→96dB
- 24bit→144dB
例えば 24 bit の音源であれば、人間の耳のダイナミックレンジ(=130dB)を越えるデータの収録が可能となり、小さな音が鳴る瞬間も繊細に表現できます。
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より原音に近い波形を再現できる
ハイレゾ音源はサンプリング周波数が高いため、1秒あたりのデータ量が多いのです。
サンプリング周波数は〇〇kHzと表示し、音楽を1秒間に何回デジタル化したかを表します。
動画に例えると、1秒あたりのコマ数が多い方がなめらかな映像になるイメージ。
音楽も実際の音に近いデータの収録が可能になります。
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より高い音域を再現
ハイレゾ音源はサンプリング周波数が高いので、より高い音域も収録可能です。
96kHzの場合はその約半分の48kHz、CDの場合は44.1kHzなので22.05kHzまでの音が入っています。
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アナログ信号をデジタルデータにする場合、約2倍の周波数が必要になるという法則
ちなみに、人間の耳は20kHzより高い音は聞こえないので無意味とされていましたが、最近の研究では以下のように肯定的な研究結果も出てきているようです。
- 聞こえていなくても、脳波に変化がある
- 聞こえる部分の音に影響を与える
ハイレゾリューションオーディオによる広帯域収録再生では,可聴域を超える周波数成分が聞こえに影響を与える場合があり,超高域成分を豊富に含む音源については,広帯域収録再生は価値あることと考えられる。
引用元::「ハイレゾリューションオーディオの研究」
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ハイレゾ対応イヤホンは意味ない?
ネット上ではたまに「ハイレゾ対応イヤホンは意味ない」という趣旨の意見を見かけます。
もちろんハイレゾを楽しむには対応機器が必要ですが、機器によっては必ずしもハイレゾ対応である必要はありません。
有線接続の場合、以下の機器や音源がハイレゾ対応である必要があります。
- 音源→必須
- 音楽プレーヤー→必須
- ヘッドホン・イヤホン→必須ではない
- スピーカー→必須ではない
音源とプレーヤーはハイレゾ対応必須ですが、ヘッドホンやスピーカーはハイレゾ対応である必要はないのです。
※ただし Bluetooth でハイレゾを楽しみたい場合は、イヤホンもハイレゾ対応である必要があります。
ハイレゾ対応イヤホン・ヘッドホンとは
巷で見かける有線のハイレゾ対応イヤホンとは、超高音域の再生が可能なイヤホンのことを指します。
日本オーディオ協会によるハイレゾ再生イヤホン・ヘッドホンの定義(非対応イヤホンとの違い)は以下の通りです。
スピーカー・ヘッドホン高域再生性能: 40kHz以上が可能であること。
引用元:一般社団法人 日本オーディオ協会 | ハイレゾ | ハイレゾロゴ | 定義と運用
つまりスピーカーやヘッドホンがどのようなサウンドを鳴らせるかに関わらず、40kHz以上の再生が可能であれば「ハイレゾ対応」といえてしまうわけです。
とはいえ人間にとって 40kHz というのは可聴範囲外の高音域です。リスニング体験に与える影響は大きくないとされています(※諸説ありますが……)。
上記のような理由から、「ハイレゾ対応のイヤホン・ヘッドホンは意味ない」と言われることが多いわけです。
「じゃあハイレゾ音源の再生にはどんなイヤホン・ヘッドホンがいいの?」
と聞かれたら、
「解像度が高いイヤホン・ヘッドホン・スピーカーを選びましょう」
というのが無難な答えになるかと思います。
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というわけで、ハイレゾを楽しむためには
- ハイレゾ音源を
- ハイレゾ対応プレーヤーで
- 良いイヤホン・ヘッドホンを使って聴く
のが正解。
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※「広いダイナミックレンジを再現できるかどうか」も重要ですが、大音量のリスニングでないと体感が難しい・比較が難しいという理由で説明は割愛します。
Bluetoothのハイレゾは意味ない?
「Bluetooth のハイレゾは意味ない」という意見を見かけることもありますが、以下の条件が揃っていれば「意味はある」といえるでしょう。
- 音源:ハイレゾ音源
- アプリ:Bluetooth でのハイレゾ再生対応
- プレーヤー(スマホ):Bluetooth でのハイレゾ出力対応
- Bluetooth イヤホン:LDACなどのハイレゾコーデック対応
Bluetooth コーデックに関しては以下の記事で解説しています。
日本オーディオ協会によるデジタルにおけるハイレゾの定義は以下の通り。
録音フォーマット: FLAC or WAVファイル96kHz/24bitが可能であること 入出力I/F: 96kHz/24bitが可能であること。 ファイル再生: FLAC/WAVファイル96kHz/24bitに対応可能であること。 (自己録再機は、FLACまたはWAVのどちらかのみで可とする) 信号処理: 96kHz/24bitの信号処理性能が可能であること。 デジタル・アナログ変換: 96kHz/24bitが可能であること。
引用元:一般社団法人 日本オーディオ協会 | ハイレゾ | ハイレゾロゴ | 定義と運用
Bluetooth でハイレゾを再生するには主に LDAC と同等のスペック(24bit / 96kHz)が求められていることが分かります。
ただし以下のように、Bluetooth コーデック以外の変数が多すぎるため意味ないといわれるのではないかな?と思われます。
- 再生デバイス・ソフト
- 送信コーデック
- 受信デバイス
- デコード
- アンプ
- 再生イヤホン・ヘッドホンの音質
結論としては Bluetooth で音楽を楽しむときも有線と同じように、安いハイレゾ対応 Bluetooth イヤホンを使うより、高価なハイレゾ非対応イヤホンを使った方が高音質で楽しめるといえるでしょう。
ハイレゾ非対応の SBC という Bluetooth コーデックは音が悪いのか?ということについて、以下の記事でまとめています。
「SBCの音質は悪い」問題を考える aptXだからといって音が良いわけではない
Bluetooth でハイレゾを楽しみたい!という方は以下の記事で紹介している Bluetooth レシーバーとお気に入りの有線イヤホンを使うと幸せになれます。
関連記事「[link url=”https://namakemonolog.com/bluetooth-receiver”]」
「LDAC」対応のDAC・アンプ内蔵 Bluetoothレシーバーまとめ
ハイレゾにまつわるよくある質問と答え
ハイレゾにまつわるよくある質問と答えをまとめました。
Q. ハイレゾは意味ないのですか?
A. ハイレゾは音源や使う機器によって意味があったり、意味がなかったりします。詳しくはハイレゾ音源の特徴の項目を参照ください。
Q. Bluetooth のハイレゾは意味ないのですか?
A. Bluetooth のハイレゾに意味があるかどうかは、使う機器やアプリなどによって異なります。詳しくは Bluetooth のハイレゾは意味ない?の項目を参照ください。
Q. イヤホンやヘッドホンのハイレゾ対応って何ですか?
A. 有線の場合、40kHz 以上の超高音域の再生に対応しているイヤホンやヘッドホンをハイレゾ対応といいます。詳しくはハイレゾ対応イヤホンは意味ない?の項目を参照ください。
Q. ハイレゾの 48khz と 96khz の違いってわかりますか?
A. 使う機器や音源によっては違いが分かると思いますが、個人差も大きいでしょう。個人的には16bit と 24bit の音源の違いのほうが分かりやすいのではないかと思っています。
ハイレゾとは?のまとめ
本記事はハイレゾについて解説しました。
ハイレゾをざっくりまとめると
- より小さな音を再現
- データ量が多い
- より高い音域を再現
- 音源とプレーヤーはハイレゾ対応必須
- ヘッドホンはハイレゾ対応でなくてもOK
ちなみにハイレゾ音源は「e-onkyo music」で購入したり、「Amazon Music HD」で聴き放題契約をするのがおすすめです。
最近では AppleMusic もハイレゾ配信に参戦し、Spotify も追随する予定のようです。
【e-onkyo music】https://www.e-onkyo.com/
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お読みいただきありがとうございました、けも(@namakemonolog9)でした。